日光東照宮には、魅力的な観光名所がいくつもありますが、そのひとつが鳴き竜です。
鳴き竜の場所や歴史、仕組みからちょっと意外な伝説までお話ししていきます。
さらに、干支の十二神将(守護神)や人気の鈴のお守りもご紹介します。
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鳴き龍の場所
鳴き龍は、本地堂別名薬師堂と呼ばれる建物の天井に描かれています。
薬師堂の場所は、石鳥居から奥者拝殿に向かう参道の途中にある鼓楼の奥です。
歴史と伝説
34枚のヒノキ板に、縦6メートル横15メートルもの大きさで、見るものを圧倒する力を持つ鳴き竜は、もともとは狩野永真安信が描いたものですが、1961年に火事で消失してしまいました。
現在見ることが出来るのは、日本画家堅山南風の手で1968年に描かれた復元画です。
なぜ竜が描かれたのかというと、宝物を土中に埋めた人が盗掘を防ぐために竜に守ってもらっているという伝説があるとされています。
これだけ立派なものであるならば、日光東照宮が出来た頃から有名なのだろうと考える人もいるでしょうが、実は歴史的には世間に広まったのは最近のことです。
1905年に天井に住み着いた鳩を追い出すために、大きな音を出して脅かそうと手を叩いたところ、音が反響することが偶然にわかりました。
つまり、それまでは、ただの龍の天井絵に過ぎなったわけです。
実際に、薬師堂を建立した大工が意図していたのか、いなかったのかということは今となっては不明ですが、まるで竜がそこにいるかのように鳴くという不思議な現象を体験できるのは珍しい場所であるのです。
また火事で消失したあとも、その現象を再現するべく、努力をしたということを考えてもその貴重さに変わりはありません。
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鈴鳴きの龍の仕組み
名前の由来は、鳴き竜が描かれた天井の下で手をたたくと、音が響きそれが竜の声であるとされているからです。
ただし、声を聞くことが出来るのは、頭の下で音を鳴らしたときに限られます。
竜の声がまるで鈴を鳴らしたかのように聞こえることから鈴鳴きの竜とも呼ばれます。
では、天井の下で手を叩くと、どうして鈴のような音がなるのかというと、その仕組みは天井が平面ではなく微妙に中央部分に向かって膨らんでいる「むくり」という技法により、反響した音が反射して、それを床板がさらに反射して、という風に繰り返すことで独特の音が響くことになるのです。
干支にお参りしたら、お守り「鈴鳴龍守」を手に入れよう
鳴き竜が描かれた部屋を抜けて薬師如来に使える十二神将で自分の干支を担当する守護神をお参りし、その後におみやげを購入できるところがあるのですが、そこで人気なのが鈴鳴龍守です。
鈴をあしらったそのお守りには、鈴鳴きの竜の御利益があるとということで、薬師堂を訪れた記念品として最適なのです。
日光東照宮には、他にも外せないスポットが沢山あります。
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